完全な人間は存在しません
山口県の自治体が誤って振り込みをした事件が話題となっています。
テレビのコメンテーターなど多くの人が話しているように、もとはと言えば、誤って振り込んだ自治体の責任が重いということは、多くの人が理解できると思います。
一応、謝罪はしているものの、自治体があたかも被害者のように振る舞い、約500万もの弁護士費用を上乗せして請求するのは、私も含め、知識のない一般の人たちにとってかなり違和感のあるものになったのではないでしょうか。
本日、約9割を法的に確保したそうです。
自治体の関係者は胸をなでおろしていることでしょう。やれやれ、でしょうか。
確かに、本人にも非があるのでしょうが、今回の件により人生を狂わされた本人やその家族に対し、自治体はどのように責任をとってくれるのでしょうか。
一個人と組織というのは、責任の感じ方が全く異なります。
組織で責任を負うという場合、それは、複数の人に分散されます。
直接間接に責任があったとしても、実際に関与しておらず管理責任のみとか、現場では状況により仕方がなかったなどと、言うことができます。
実質的な責めを負うことも少ないでしょう。
しかし、一個人であれば、責任を全て一人、またはその家族の数人が負うことになります。その重さは想像を絶するものだと思います。
若くして大きな失敗してしまった人は、その後立ち直ることができたとしても、長い時間が必要でしょう。
人は、間違いを起こすものです。完全な人間というのは存在しません。
私も含め、多くの人が、弱い面を持っています。
今現在のことももちろんですが、歳をとってから、色々なことが以前より分かるようになり、若い頃のことを振り返って、これは間違っていた、と思うことも少なくないでしょう。
今回の事件について、色々な意見があると思いますし、振り込まれた人のことを全て擁護するわけではありませんが、私個人としては、むしろ自治体の対応に、もやもやします。
自治体の方々も、大変なのは十分理解できますが、特に上の立場の関係者一人ひとりが、少しだけ優しい気持ちを持つことで、世間の印象も異なったのではないかと思います。
自分自身も、過去現在と、反省の日々ですが、少しでも優しい気持ちを持って残りの人生を送れたらと、心から思っています。