笑いの力

私の世代は、多くの人が、子どもの頃から、お笑いとともに成長してきました。

 

古くはチャールズ・チャップリン、そして、やすきよ、欽ちゃん、ドリフターズから、たけしさん、さんまさん(ひょうきん族の皆さん)、とんねるずダウンタウンなど、本当に楽しませていただき、今も楽しんでいます。

ありがとうございます、と心から思います。

 

今や、子どもの頃から見ていた芸人さんは大御所となり、多くの同世代のお笑い芸人さんが、ベテラン勢として活躍しています。

 

医者なのに、お笑い?と違和感を持つ人もいるでしょう。

 

ただ、笑いというのは、人の健康にも深いかかわりがあります。

 

私は医学生の時に、パッチ・アダムスさん(映画のロビン・ウイリアムズさんではなくモデルとなったご本人)にお会いしました。

非常に強い信念を持ち、笑いやユーモアというものの大切さを、情熱をもって話してくれました。

「病は気から」という言葉もあるように、笑いにより、心身ともに健康を取り戻す人もいます。

 

パッチ・アダムスさんの言葉で印象的だったのが、「残念なのは、今こうして会って、共感してくれる若い人たちが、歳をとるとその思いを忘れてしまうことだ」といった内容のことでした。今でもよく覚えています。

 

自分が、若い頃の思いを、多かれ少なかれ、忘れてしまっていることを気にしているため、忘れられないのだと思います。

 

初心忘るべからず、ということも非常に大事だと思います。

私も、若い頃の思いや情熱を少しでも忘れず、頑張っていけたらいいなと思っています。

 

話を戻しますと、笑いがあれば、争いになるケースも減ると思います。

 

還暦を迎えたとんねるずの木梨さんが最近よくテレビに出ていますが、「出演者やスタッフの雰囲気が険悪となった時にはどうするんですか?」という質問に、おどけて場をなごませるということを実演されていました。

さすがだなぁ、と感服いたしました。

 

普通の人がなかなかできることではないと思います。

そのようにして、世界に、争いや戦争がなくなればいいのに、と心から思います。

ただ、冗談を言うのに慣れていない人が不用意な発言をすると、また問題になりますので、難しいなと思います。

 

昔のお笑いは、今では絶対ダメというような、かなり無茶苦茶なこともしていました。

もう少し寛容な社会になればいいのに、とも思います。

 

自分もできる範囲で、少しでも笑顔で人に接していけるよう、心がけていきたいと思っています。

 

 

 

完全な人間は存在しません

山口県自治体が誤って振り込みをした事件が話題となっています。

 

テレビのコメンテーターなど多くの人が話しているように、もとはと言えば、誤って振り込んだ自治体の責任が重いということは、多くの人が理解できると思います。

 

一応、謝罪はしているものの、自治体があたかも被害者のように振る舞い、約500万もの弁護士費用を上乗せして請求するのは、私も含め、知識のない一般の人たちにとってかなり違和感のあるものになったのではないでしょうか。

 

本日、約9割を法的に確保したそうです。

自治体の関係者は胸をなでおろしていることでしょう。やれやれ、でしょうか。

 

確かに、本人にも非があるのでしょうが、今回の件により人生を狂わされた本人やその家族に対し、自治体はどのように責任をとってくれるのでしょうか。

 

一個人と組織というのは、責任の感じ方が全く異なります。

組織で責任を負うという場合、それは、複数の人に分散されます。

 

直接間接に責任があったとしても、実際に関与しておらず管理責任のみとか、現場では状況により仕方がなかったなどと、言うことができます。

実質的な責めを負うことも少ないでしょう。

 

しかし、一個人であれば、責任を全て一人、またはその家族の数人が負うことになります。その重さは想像を絶するものだと思います。

 

若くして大きな失敗してしまった人は、その後立ち直ることができたとしても、長い時間が必要でしょう。

 

人は、間違いを起こすものです。完全な人間というのは存在しません。

私も含め、多くの人が、弱い面を持っています。

 

今現在のことももちろんですが、歳をとってから、色々なことが以前より分かるようになり、若い頃のことを振り返って、これは間違っていた、と思うことも少なくないでしょう。

 

今回の事件について、色々な意見があると思いますし、振り込まれた人のことを全て擁護するわけではありませんが、私個人としては、むしろ自治体の対応に、もやもやします。

自治体の方々も、大変なのは十分理解できますが、特に上の立場の関係者一人ひとりが、少しだけ優しい気持ちを持つことで、世間の印象も異なったのではないかと思います。

 

自分自身も、過去現在と、反省の日々ですが、少しでも優しい気持ちを持って残りの人生を送れたらと、心から思っています。

 

 

一歩、踏みとどまってほしいです

最近、テレビで、有名人の悲しいお知らせが相次いでいます。

 

子どもの頃から見ていた、ドリフのいかりやさんや志村さんの時も、しばらくの間、落ち込むほどショックでしたが、上島さんについても、原因は異なるかもしれませんが、本当に残念に思います。

 

医療の仕事をしていて、障害を持った方や、難病とともに生きている方々に接していると、五体満足で生きていられたのに、なぜ、とやり切れない思いです。

また、ウクライナの戦争で、命を落としている人たちのことも考えると、本当につらいです。

 

腹ただしく思う人もいるでしょう。

ただ、一方で、元々元気だったのに、自ら生を終えてしまう人は、こころの病気だったのだと思います。

 

すごく人に優しく、気遣いもできるような人が、ふとしたきっかけや気分の変化から、そのような状況に陥ってしまうことがあります。

それは、決して他人に責められるようなことではないと思います

 

そうした状態は、はた目には分かりづらく、ごく近くにいる人が、少しの変化を感じ取るしかないのかもしれません。

ただ、分からなかったとしても仕方ないと思います。

 

また、自分を客観的に見ることができれば、そのような時に少し工夫して乗り切ることができるかもしれません。

 

普段、それほど気分が落ち込んでいない時に、そのように意識して考えることが重要だとも思います。

 

自分自身も、色々な局面で、ある意味、意地を張って生きてきましたが、それほど強い人間ではありません。

どうしようもなくなれば、休んだり、逃げたり、近しい人に弱音を吐いたりして、何とかして乗り切っていけたら、と思います。

 

人生は長いようで、それほど長くはありません。

昔は、人生50年、という言葉もありましたが、私も今年50歳です。

どうしてもこうしなければならない、ということはなく、何とかなると思って開き直り、生きていくことも必要だと思います。

 

私は、心療内科や精神科の専門ではなく、短時間、話を聞くことしかできないかもしれませんが、少しでも悩んでいる人の力になれたらよいとも思います。

 

自分もプレッシャーで潰れてしまわない範囲で、何とか人の役に立てたら嬉しい、と思います。

 



 

GWの終わり、今後のコロナ

ゴールデンウィークなど、長期の連休が終わる日は、いつもやや気分が沈みがちになります。

今回は明日が金曜なので、1日勤務すればまた週末という会社員の方も多いでしょう。

今はそれほどではなく、むしろ、今週末の日曜の方が、ブルーになるかもしれません。

 

ただ、病院での勤務にしても、今の仕事にしても、全て続けて休めるわけではなく、私は、今回は3連休のみでしたが、それでもかなり休んだ感じがあります。

日帰りで少し遠くの公園に行くなどしましたが、それも2年以上ぶりのことで、リフレッシュできました。

 

久しぶりの制限のない大型連休ということで、旅行などレジャーを楽しんだ方も多いと思います。

 

 

 

仕事柄、少し心配なのは、この2週間後などに、またコロナ感染者が急拡大することですが、ワクチン接種が進み、重症化する人が少なくなれば、ある程度増えても、今までと同じ対応でなくてもよいとも思います。

 

まだ、今後の推移を見守っている段階なのかもしれませんが、感染症法の2類相当という厳しい枠組みで継続するのは、社会的、経済的に、そしてコロナ患者を多く受け入れている病院の負担を考えても、もう無理があると思います。

 

高齢者や基礎疾患があるなど重症化する恐れのある人や、急に症状が悪化したような人を重点的に治療し、元々健康な若い人やその濃厚接触者はインフルエンザと同様の対応でよいのではないでしょうか。

 

ウイルスは性質を変えやすいので、また怖いものになる可能性もあり、状況により対応も変える必要はあると思いますが、今の段階ではそれでよいと思います。

 

話は戻りますが、明日から連休明けです。

自分を鼓舞して、少しでも明るい気持ちで頑張っていきたいと思います!

 

漫画、本、ドラマ

前回、本を読むことが大事です、どのジャンルでも良いです、と書きました。

 

それは、どんな本であっても、多かれ少なかれ、作家の気持ちが込められているからだと思います。

そして、読みやすい本を読み慣れたら、次には、少し難しい本にも進んでいくことができるようになると思います。

 

私は、子どもの時から大学生の時まで、本も好きでしたが、実は、漫画の方に時間をかけて読んでいました。

小学生の頃は、藤子不二雄先生の漫画を、一通り読みました。本当に、大好きでした。

特に、ドラえもんは、ボロボロになるまで、100回以上読んでいたと思います。

 

中学生の頃は、週刊少年ジャンプが全盛期で、私の世代は、ほぼ皆が読んでいたと思います。

当時の大人は、くだらない、と思っていたかもしれませんが、今の40代、50代の人は、それらの漫画が、自分の人生に影響を与えることもあった、ということが、よく分かると思います。

漫画とはいえ、単純に正義が勝てば良く、面白ければ良いというものではなく、そこには、様々な人間ドラマがあったと思います。

北斗の拳ジョジョシティハンターこち亀、そして、週刊少年サンデーやマガジンのスポーツ漫画なども良かったです。

私の世代で流行った、色々な不良学生の漫画からでも、何か感じるものがあったと思います。

漫画は、絵がある分、人の表情や感情が分かりやすく、子どもには、入りやすいのだと思います。

 

テレビドラマは、ある程度の時間は必要ですが、夜、リラックスしている時間に、気軽に見られるのは良いと思います。

最近は、週末に再放送やダイジェストがあり、全て見られなくても大体のストーリーが分かります。

様々な個性と、魅力のある俳優さんが出ていると思うと、見てみようかと思います。

特に、木村拓哉さんは、自分と同じ歳とは思えず、毎回、すごいな、と感服しています。

今の、ボクシングのドラマも見ていますが、うーん、かっこいい、と思ってしまいます。

少し上の年代では、渡辺謙さんが好きで、「独眼竜正宗」はビデオに録画して見て、主題歌をテープレコーダーに録音して、繰り返し聞いていました。

 

映画もいいと思いますが、ドラマより時間が必要なので、それほど多くは見ていないです。

ただ、素晴らしい映画も多いと思いますので、今後、少しずつ見ていきたいなと思っています。

 

本は、文章で詳しく描写しているので、絵ではくみ取れなかった、感情の機微も分かる場合があります。

私は、少し鈍い方なので、特に2時間などに凝縮された映画では、細かい描写について、何だったんだろう?と意味が分からないことも多いのですが、文章で原作を読むとよく分かることがあります。

 

どのジャンルでも良いと思いますが、多種多様な人間ドラマに触れて、共感し、それぞれの人生を追体験することで、より人のことが分かるようになり、人に優しくできるのではないでしょうか。

 

多くの人が、すでに分かっていることだと思いますが、海外の、一部の頑なになっている人たちにも分かってくれたらよいのに、と心から思います。

文章を書く、本を読む

若い頃は、文章を書くことは、あまり好きではありませんでした。

 

今、こうしてブログを書いているのは、自分も成長した(歳をとった)ということかなと思います。

 

人によっても異なると思いますが、ある程度、歳をとると、自分が生きた証として、何か書き残したいと思うのかもしれません。

 

言葉(文章)の力は、若い頃から薄々感じていましたが、歳をとるほど、すごいものだと思います。

 

父親が存命中には、会うたびに本を読めと言われていました。

自分が、あまり本を読んでいなかった姿を見られてのことだとも思います。

 

今は、それを自分の子に言っていますが、実際に、本(文章)の力というのはすごく大きいです。

若い頃は、漫画やゲームが好きで、今でも好きですが、最近は、本の力の偉大さを実感しています。

今の時代、スマホタブレットで読んでもいいと思うので、若い人にこそ、本を読んでほしいと思います。

小難しい本でなくても、本屋大賞にノミネートされた本や、ミステリーでも、SFでも、最初はラノベでも、読みやすいものを読むと良いです。

 

ただ、書いた文章と、話した言葉は、また少し違います。

私が書いた文章を読んで期待した人物と、実際の私とは違うと思います。

また、私の文章と、私が話す言葉でも、同じ言葉でも違う印象を受けることがあるでしょう。

 

私は、もともと緊張しやすい方で、口下手なので、話し言葉では、思ったことが十分に伝えられないことがあります。

だからこそ、文章を書くことの意義があるとも思います。

 

背中で語る、というのも、かっこいいですし、行動で示すというのも大切でしょうが、実際に色々なことを話し、書いた方が、分かりやすく、より伝わりやすいということも多いと思います。

 

また、文章で書くと、一度書いたものでも、また読み返して書き直したり、思いついたことを書き足したりするので、より分かりやすくなるのかもしれません。

 

若くして亡くなった祖父は、若い頃、大手新聞社のエースと言われた新聞記者でした。

私もその遺伝子を少しでも受け継いで、人の心に響くような、というとおこがましいですが、少しでもいい文章が書けたらいいな、と思っています。

 

現在は、少しの方にでも、気軽に文章を読んでいただける、このようなツールがあり、時代の変遷を感じるととともに、ありがたく思います。

 

昔は、そのような場合、自費出版する人も多かったでしょうが、ほとんど人目に触れる機会はなかったと思います。

 

お付き合いいただける方には、大変感謝しています。

読んでいただいている方の数が増えると、すごく励みになります。

 

誰かに読んでいただけると思って、書き続けていると、少しずつ文も上手くなるのでは、と思いますので、気が向いた時にはお付き合いしていただけたら嬉しいです。

 

勉強のやり方

最初の話題が、開業医?と思われそうですが、この前から書いてみようと思っていたことです。長文です。

 

やや前の話となりますが、この春、親戚の子が、国公立大学の前期試験では残念でしたが、後期試験で合格して大学に入学しました!おめでとう!!

 

すごく勉強していて成績も良かったので、前期の結果は、すごく残念でしたが、後期で合格できて、本当に良かったと思いました。

 

また、別の子も、関東で上位の私立大学に進学しました。附属高校からでしたが、頑張って希望の学部に進学することができました。

 

入学試験は、結果は運次第という面も大きいので、どれだけ勉強しても思い通りにならないということもあります。

ただ、ある程度のレベルに達していないと、いくら運があっても一流の大学には合格できません。

 

ふと、自分がT大や医学部、医師国家試験に合格した時のことも思い出し、誰かの参考になればと思って書いてみることとしました。

 

ただ、自分は元々、文系で数学は苦手だったので、理系の勉強については実感として分かりません。

 

なので、主に暗記科目のやり方についてです。

 

単純なことですが、暗記科目はとにかく繰り返すことです。
ただ、あまり時間を空けると忘れてしまうため、短期間に繰り返すことが重要です。


参考書をまず読んだ時、覚えなければならないというところにシートをかぶせれば消えるマーカー(チェックペンなど)で線を引いて、覚えます。


そして、翌日、同じところを再度やり、覚えていなかったところにチェックします。
さらに、その翌日、前日覚えていなかったところを再度やってまたチェックします。
それをひたすら繰り返していけば良いです。

 

しかし、それでも、しばらくしたら一部は忘れます。
そのため、1週間後、1か月後にまた繰り返しやります。
ただ、チェックが何個もついているところは、覚えにくい、苦手なところだと分かります。
テスト直前には、そこだけ重点的にやり、その他は一通り目を通すくらいで大丈夫です。
回り道のようですが、実はそのやり方が、最も効率のよい勉強方法だと思います。

 

エビングハウス忘却曲線」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?

それも同様の内容だと思います。興味のある方は、検索してみて下さい。

 

実は、大学受験より、医師国家試験の勉強の方がずっと大変だったのですが、医師国家試験のための勉強は、ほぼ暗記しかありません。

医学部希望でも、数学や物理など理系科目のみ得意という理系の学生さんは、覚悟しておいた方がよいです。

 

地域医療が特色のJ医大の学生とT大医学部の学生は、入学時の頭の良さには大きな差があるのですが、医師国家試験の合格率は、逆にかなりの差があります。

医大の国家試験合格率は、私の在学中から100%のことが多いです。

 

医大の学生は、寮生活という特殊な環境の中で、皆で頑張ります。
国家試験に落ちると出身県に迷惑がかかり、義務年限も延びるので、何としても合格しなければならないとの「想い」も強いです。
先生方の手厚いサポートもあり、頑張らないとそもそも進級・卒業できないため、とにかく努力して、繰り返し勉強します。

 

一方、一例ではありますが、T大での医学部の同級生は、国家試験の1か月くらい前から勉強し始めたとのことでした。
それで合格したのは、さすがとも思いますが、J医大の学生と全体の勉強量は違っていたと思います。

 

大学受験でも、中学・高校受験でも、資格試験の勉強でも、同様のことが言えると思います。


思考力や応用力も重要だと思いますし、同時に進めていく必要はありますが、まずは、知らないとどうしようもないことがあり、多くのことを暗記していくことが重要です。

 

なお、数学や物理など理系科目については、自分で考えて解くようにするということが重要だと言われていました。

ただ、高校時代、数学に半分くらいの時間を割いて勉強しましたが、大学受験の二次試験は半分もできませんでした・・・。

 

それでもT大に合格し、その後、医師になることはできました。

よく言われることですが、臨床医になるには、文系の方がよいのでは、とも思います。

研究医と臨床医になるための試験が同じという国のシステムにも、やや疑問は感じます。

ただ、そのことについて話し始めると終わらなくなるので、今回はこの程度とします。

 

とりとめがなく書いてみましたが、受験勉強を頑張っている人やそのご家族の、少しでも参考になれば嬉しく思います。

 

最初から、長文となってしまいましたが、ここまで読んでいただいた方、本当にありがとうございました!